line
ロザリオ
line 作品案内 出演者紹介 公演詳細 会場案内 line
チラシ
【東京公演】
2004年12月6日(月) 19:30- IMAホール
【宇都宮公演】
2005年1月28日(金) 14:00-/19:00- be off
オイリュトミー公演「ロザリオ」に寄せて

2004年11月吉日 金玲希

「ゴルゴダの秘蹟」に思いを馳せる時、いつも身体の底から込み上げてくるものが私を覆う。その曲はそれと同じ「衝動」で私をうつ。

今年、没後300年 を迎える作曲家H・I・Fビーバーは、キリストの全生涯を音楽に込めて表現した。それが、15のソナタとパッサカリアからなる超大作「ロザリオ・ソナ タ」である。

現在のヴァイオリンでは奏でることのできない「ロザリオ・ソナタ」の美しくも苦渋に満ちた音色は、ビーバーがキリストの秘蹟を音楽であらわ すために苦心して創りあげたものである。ロザリオのソナタは、一つ一つの曲によって調弦がまったく異なっていたり、現代の作曲家からみると信じられないような調弦法が採られたりしている。それゆえと言おうか、たとえば<ゲッセマネの苦しみ>というタイトルがついたソナタ6番を奏でる時には、音楽が苦悩に満ちたものであるだけでなく、ヴァイオリンそのものが悲鳴をあげる。狭い部屋でCDを聴きながら、キリストの生涯を音楽にするとはこういうことなのかと、私はひとり得心した。 

「ロザリオ・ソナタ」の何が私を惹きつけるのか。それは、やはり「救済」という言葉でしか言い表すことができないものだと思う。日常にまで浸透した繰り返される暴力。蛮行をふるうことが善であるようになった今という時代。その暴力がまさに私たちの内にも猖獗しているのをひしひしと感じざるを得ない日々・・・。この曲を聴くと、私のうちに存在する「悪」に対峙する力、勇気、そして稀な望みを、「救済」という言葉とともに与えられるように思われる。

この「ロザリオ・ソナタ」を、いま、オイリュトミー公演として舞台で上演しようとしている。その機会を与えてくれた見えない存在に感謝したい。そして、公演「ロザリオ」そのものが全くささやかなものではあるが、一つの祈りとして捧げられることを望む。

その「場」に、これを読んで下さった皆様に立ち会って頂けたら幸甚です。

「エマオス」12月号より転載


キャスト
構成・振付
・・・・・・・・・・・・
キム・ハヌル 金玲希
オイリュトミー・朗唱
・・・・・・
キム・ハヌル 金玲希
バロックヴァイオリン
・・・・・
桐山建志
ポジティヴオルガン
・・・・・
広沢麻美
スタッフ
照明
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アイカワマサアキ
舞台監督
・・・・・・・・・・・・・・
新谷善彦
写真
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
伊藤芳保 吉野淳一
宣伝美術
・・・・・・・・・・・・・・
井原靖章
衣装
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
鹿目美代子
後援:駐日韓国大使館 韓国文化院

プログラム
H・I・F・ビーバー作曲
「ロザリオの秘蹟によるソナタ」より
Sanaten über die Mysterien des Rozenkranzes
*ソナタ第6番ハ短調
Sonata VI c-moll
*ソナタ第10番ト短調
Sonata X g-moll
*ソナタ第16番ト短調パッサカリア(独奏ヴァイオリンのための)
Sonata XVI g-moll Passagalia(Violion Solo)
「8つのヴァイオリンソナタ」より
8 Sonaten für Violin
*ソナタ第6番ハ短調
Sonata VI c-moll
林和(イム ファ)作
「慟哭」
尹東柱(ユン ドンジュ)作
「風が吹いて」
呉世栄(オ セヨン)作
「器」、「宝石」/他